賃貸でインターネットをつかうなら回線や「対応」「完備」の違いを確認
皆さんは物件情報に出てくる表記「インターネット対応」「インターネット完備」の違いを知っていますか?
賃貸でインターネットを使いたいけど「どう選べばいいの?」と悩んでいる方へ、
今回は「対応」「完備」などの言葉の違い、インターネット回線の選び方などについてご紹介します。
賃貸のインターネットはどう決める?回線の種類や選び方をチェック
インターネットを使うには、接続するための「インターネット回線」が必要です。
回線にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴があります。
まずは種類がと特徴を知って、自分に合うタイプを見つけてみましょう。
選び方のポイントについても合わせてご紹介します。
インターネット回線の種類と特徴
インターネット回線の種類は4つ。
大きくは「有線」と「無線」の2つのタイプに分けられます。
光回線
「光回線」は、光ファイバーケーブルを通してデータを送信する有線タイプです。
現在主流の回線で、インターネットを使うには住戸までケーブルを引く回線工事が必要。
インターネット回線の中でも通信速度が最も速く、安定していることが特徴です。
※建物形状等より、住戸まで光回線が引けない場合(VDSL方式)があります。
ケーブルテレビ(CATV)回線
「ケーブルテレビ回線」は、ケーブルテレビの回線をインターネット接続に利用した有線タイプの回線。
主にケーブルテレビ無料サービスがある物件で導入されています。
回線工事なしで、すぐにインターネットが使えます。
通信速度は光回線に比べて遅いケースが多いです。
ADSL回線
「ADSL回線」は、固定電話の回線をそのまま利用してインターネットにつなぐ有線タイプの回線です。
固定電話を利用している方は安い料金で使えます。
ただし、今後は提供各社ともサービス終了を予定しています。
※現在はNTT東日本・西日本が2023年1月末、ソフトバンクが2024年3月末で終了予定(サービス終了後は別回線への移行が必要)
モバイル回線
「モバイル回線」は、モバイル向け通信を利用してインターネットにつなぐ無線タイプの回線です。
ケーブルを建物に引く回線工事はいりません。
ポケットサイズの「モバイルWi-Fiルーター」や室内固定式の「ホームルーター」といった端末さえあれば、すぐにインターネットが使えます。
持ち運べる「モバイルWi-Fiルーター」なら通信対応エリア内に限り、屋外でもインターネットが楽しめます。
インターネット回線の選び方
インターネットを「どのような状況で使うことが多いのか?」を考えることが、自分に合ったインターネット回線を探すポイントになります。
利用料金や手続き、工事にかかる費用・時間なども比べながら判断してみましょう。
速度や安定性を重視するなら光回線
大容量のデータが必要なゲーム、映画・動画配信サービスをよく利用するなら、高速で安定性の高い光回線がお勧めです。
パソコンでの在宅ワークが多く、インターネット環境にこだわりたい方や、家族で複数のデバイスを同時に接続する方も、ストレスなく快適に使えます。
テレビ視聴と一緒に考えるならケーブルテレビ回線
ケーブルテレビを契約している方がインターネットを利用する場合、ケーブルテレビ回線はメリットが大きいです。
例えば、ケーブルテレビとセット利用で通信費用が抑えられたり、インターネットの無料プランが用意されていたりします。
回線工事がいらなので、接続・設定も簡単です。
料金を抑えて手軽に使うならモバイル回線
引っ越し先ですぐにインターネットを使い方、外でのインターネット利用頻度が高い方はモバイル回線がお勧めです。
光回線に比べて通信可能なデータ量や速度制限はあるものの、月額料金はリーズナブルです。
利用料金を抑えたい方にも向いています。
外出先でもインターネットを使いたいなら「モバイルWi-Fiルーター」がお勧めです。
自宅でインターネット利用するなら、より速度や安定性の高い「ホームルーター」を選ぶとよいでしょう。
※建物で立地・構造等により、電波受信の感度が低くなる場合があります。
光回線工事ができない建物で、諦めずにインターネット接続を考えたい場合も有効です。
賃貸物件のインターネット「対応」「完備」「無料」の意味の違いとは?
インターネット対応
建物の共有スペースまでは、インターネットの回線工事が済んでいる状態です。
だだ、部屋までは回線が引かれていません。
インターネットを使えるようにするには、部屋まで回線を引いたりプロバイダー契約するなど、自分で手続き・準備する必要があります。
まずは大家さんや不動産会社へ、導入されている回線の種類と、利用する際の工事費用などについて確認しましょう。
インターネット完備
回線工事やプロバイダー契約も済んでいて、入居後すぐにインターネットが使える状態です。
面倒な手続きが一切なく、回線工事やプロバイダー契約などでかかる費用の心配もありません。
ただ、回線の種類やプロバイダーは自分で選べないので、場合によっては通信速度や安定性があまり期待できないこともあります。
あらかじめ物件情報などで、回線の種類やプロバイダー、通信速度の状況もチェックしておきましょう。
インターネット無料
「完備」と同じで、回線工事やプロバイダー契約は済んでいます。
さらに月々のインターネット使用料が「無料」という状態です。
入居後すぐにインターネットを使いたい方、通信速度や安定性よりインターネットの月額料金を抑えることを重視している方に向いています。
注意したいのは、お得そうに見えて「実は家賃や共益費を高く設定している」という物件もあること。
ほかの物件とも見比べながら判断しましょう。
自分で賃貸物件のインターネット手続きをするには?
インターネットに対応していない物件や、インターネット「対応」表記の物件を選んだ場合、インターネットを使うためには自分で回線・プロバイダー契約をしなくてはなりません。
例えば、賃貸アパートやマンションで回線を引きたい場合はどのように進めれば良いのか、簡単に手順を説明しましょう。
一.大家さんや管理会社、不動産会社の許可を取る
回線工事をする場合は建物に穴を開けたり、手を加えることとなります。
まずは建物の持ち主である大家さんや管理会社、不動産会社を通じて確認し、許可をもらいましょう。
二.回線業者・プロバイダー業者と契約する
インターネットを使うためには「回線」と「プロバイダー」2つの業者との契約が必要。
ちなみに「プロバイダー」とは、回線をインターネットに接続するサービスを提供している会社のことです。
まずは回線の種類を決め、回線業者に確認が取れたら契約をします。
立地条件によっては回線工事ができないケースや、回線の提供エリア以外で希望の回線が利用できないケースもあるため注意しましょう。
次に、選んだ回線が利用できるプロバイダーを探します。
契約後は回線業者とプロバイダー業者、それぞれに月額使用料が発生することも覚えておきましょう。
業者の中には、プロバイダーと回線サービスを1つにして提供する会社もあるため、事前に比較検討しておけると良いですね。
三.工事日程の調整をする
回線業者の契約が済んだら工事日程の連絡が来ます。
工事は予約制で立会いが必要な場合もあるため、確認しながら日程を調整しましょう。
インターネットを使うまでの流れは以上です。
引っ越しシーズンは混雑が予想されるため、工事や手続きに時間がかかることもあります。
スムーズに進めるためにも、物件が決まり次第お早めに手続きするのがベストですよ!
インターネット環境も把握して賃貸物件選びを!
インターネット回線の種類は、大きく「有線」と「無線」2つのタイプに分けられます。
主な回線は、光回線、ケーブルテレビ(CATV)回線、ADSL回線、モバイル回線の4つです。
物件選びでは、インターネット「対応」「完備」「無料」のどの条件に当てはまるのかを考えてみてくださいね。
回線やプロバイダーの選び方によっては、手持ちの携帯電話やスマートフォンと連動するプランもあり、利用料金が抑えられることもあります。
新しい住まいで快適なインターネット環境を整えるには、まず自分のインターネット利用状況を把握することが大切です。
インターネットを使う場所や目的、頻度はどうでしょうか?
自分のライフスタイルに合った回線を探してみましょう。